診療所の歴史
大井医院→大井協同診療所の60年のあゆみ
- 1945年(昭20)
- 大島慶一郎医師 大井村に疎開し農民の診療にあたる(2月)
(終戦 村の人口約4千人) - 1946年(昭21)
- 健康保険組合連合会大井医院開設 院長 大島医師(9月)
- 1947年(昭22)
- 赤痢が多発 大島医師 県当局に防疫対策を実施させる
所得税大増税に反対し農民とともに税務署を包囲、減税かち取る
(2.1ゼネスト中止) - 1949年(昭24)
- 健保連大井医院閉鎖 住民に守られ診療継続 裁判闘争へ
(下山、三鷹 松川事件起こる、レッドバージ始まる) - 1950年(昭25)
- 大井医院創立5周年記念映画会
川越診療所開設
(朝鮮戦争起こる) - 1951年(昭26)
- 入間地方健康を守る会発足
大島院長大井村議に当選
富岡診療所開設
大井医院閉鎖反対裁判に農民170人が東京高裁にムシロ旗をたてて押しかける - 1952年(昭27)
- 大井医院裁判闘争勝利、和解で診療所を買い取る
被爆者健診開始
(血のメーデー) - 1953年(昭28)
- 寺島萬理子医師、大井医院より川口診療所へ赴任
全日本民医連、埼玉民医連結成 - 1954年(昭29)
- 入間医療生活協同組合設立総会(7月)
(通称ながいき会) - 1955年(昭30)
- 入間医療生協第1回総会(5月)
(第1回原水禁世界大会) - 1958年(昭33)
- 大井村衛生委員会発足 防疫活動開始

- 1959年(昭34)
- 大井医院創立15周年記念入間医療生協第5回総会(東京・江東区で開催 230名出席)
(安保改定阻止行動) - 1960年(昭35)
- 三池炭鉱闘争医療班に大島院長ら参加
(安保改定反対の大運動、安保条約強行可決) - 1961年(昭36)
- 大井医院労組結成
福岡分院開設―所長中山菊雄医師(12月) - 1962年(昭37)
- 霞ヶ丘、上野台両団地で健診
埼玉民医連10回大会―医療生協化決定 - 1963年(昭38)
- 群馬民医連より看護婦交流
大井村国保7割給付実施(世帯主)
全日本民医連11回総会で大島院長「大井医院の19年」を報告
中華医学会代表団来院
日本生協連医療部会結成 - 1964年(昭39)
- 本分院の増改築実施
大井村で初めてのメーデー
民医連訪中団の一員として大島院長訪中 - 1965年(昭40)
- 大井村国保家族も7割給付実施
水村ハル看護婦訪中
診療報酬支払い遅延で県・支払基金に抗議

- 1966年(昭41)
- 富士見・上福岡・大井・三芳などで地域健診実施
(大井村→大井町となる) - 1967年(昭42)
- 大島院長 県議に初当選
大井町国保8割給付すべての予防接種無料化実現 - 1970年(昭45)
- 大井町70歳以上の老人医療無料化実現
- 1972年(昭47)
- 大井町老人医療費無料制度68才以上とする(1月)
富士見市・上福岡市・三芳町も実現(4月)
(畑革新県政 富士見市山田革新市政誕生) - 1973年(昭48)
- 大井など2市2町で老人医療費65才からの無料化実現 国70才県68才からの無料化実現
大井町駒井民主町政誕生 - 1974年(昭49)
- 入間老後をよくする会結成
- 1976年(昭51)
- 入院医療費 高額の審査減点で支払基金に抗議
- 1977年(昭52)
- 第19回総会 前回より4年間開けず 再建総会として。
(上福岡市田中革新市政誕生)

- 1978年(昭53)
- 第20回総代会(今回から総代会制をとる)
- 1980年(昭55)
- 上福岡分院駐車場用地買収
- 1981年(昭56)
- 病院建設用地購入(現在の診療所)
第1回健康まつり - 1982年(昭57)
- 医療生協本部を病院予定地に移設
(老人保健法実施―老人医療有料化) - 1983年(昭58)
- 第24回総代会 困難と停滞を克服し新たな前進のため理事体制を補強、専務理事を新井真爾氏から高橋旦氏に交替
- 1984年(昭59)
- 入間医療生協30周年記念式典
第1回ゲートボール大会
(健保本人9割給付に改悪) - 1985年(昭60)
- 埼玉民医連による入間医療経営検討委員会設置
第1回平和盆おどり
(日航機墜落事故) - 1986年(昭61)
- 第28回総代会 伊藤淳医師を理事長に、名誉理事長に大島慶一郎氏
(医療法改悪、国鉄民営化)

- 1987年(昭62)
- 第31回臨時総代会―50床病院計画を19床有床診療所建設に変更
(老人保健法改悪実施、第1回全国高齢者大会) - 1988年(昭63)
- 大井協同診療所新築落成 診療開始(12月)
- 1989年(平1)
- 第35回総代会 深刻な経営危機を確認 高橋旦専務理事を権田圭助専務理事に交替 再建に向けて理事会を連続で開催、早朝推進会議など連日開く
(昭和天皇死去、中国天安門事件、全労連発足) - 1990年(平2)
- 第37回総代会―合併目指す取り組み 支部班づくり
第38回総代会―権田専務理事から坂木紘一専務理事に交替 - 1991年(平3)
- 3回にわたり総代会を開催 入院医療の廃止と再建の方針、合併準備の大運動の推進きめる
(老人保健法改悪―自己負担増、ソ連崩壊) - 1992年(平4)
- 医療生協さいたま誕生(6単協合併)
第42回総代会 伊藤淳所長退任し成瀬泰平所長着任 - 1995年(平7)
- 第1回大井協同診療所地区健康まつり
成瀬泰平所長退任し高石光雄所長着任 - 1996年(平8)
- 大島慶一郎医師死去
高石所長退任し梅津達也所長着任 - 1997年(平9)
- 外来改造
(健保本人2割負担へ 老人医療費窓口負担引き上げ、消費税5%に値上げ) - 1998年(平10)
- 介護保険について大井町当局と懇談
上福岡協同診療所新築移転 - 1999年(平11)
- 訪問看護ステーションふじみ野開設
(国際高齢者年) - 2000年(平12)
- 第9回地区健康まつり
(介護保険法施行) - 2001年(平13)
- 中山菊雄医師死去
梅津所長退任し前田実穂子所長着任
大井町社会保障をよくする会発足
介護保険問題で大井町当局と交渉
(米同時多発テロ発生)

- 2002年(平14)
- 「仕事とくらし、医療守れ、大井町民集会」提灯デモ
- 2003年(平15)
- 訪問看護ステーションふじみ野→医療生協さいたまふじみ野ケアセンターに名称変更
デイケア送迎車購入
大井町・三芳町の65才以上老人医療費助成制度改悪1割負担→3割に
(自衛隊イラク派遣) - 2005年(平17)
- ホームページ開設
前田所長退任し増田剛所長着任
大井、上福岡との合併阻止のため町長リコール運動
ふじみ野市誕生(10月)
旧大井町の老人医療費助成復活
(介護保険法改悪、食事、部屋代負担に) - 2006年(平18)
- 各支部ごとの健康まつり
増田所長退任し成田忠友所長着任(11月) - 2007年(平19)
- 創立60周年のつどい(1月)
六十周年おめでとうございます。
赴任した92年当時の私は、まだ診療所のことなど何もわからない若造でしたが、前所長の伊藤淳先生や職員の方々に助けられ、何とか三年間勤めることができました。
赴任した当初診療所の旧病室に寝泊まりし、夜の診療所で一人西瓜ばかり食べていたことや、猛烈な嘔吐下痢に見舞われた日に坐薬を入れながら診療したことを思い出します。
私にとっても大井は結婚し子供も生まれた思い出深い地です。(昔は雉がいたと看護婦の水村さんに教えて貰った薮にサティがあるとは驚きですが)またお手伝いできる機会があればと思います。
今後も更なる発展をお祈りいたします。
元所長 成瀬 泰平
60周年に寄せて

60周年おめでとうございます。血と涙と汗で塗られた「価値多き歴史」がここにあると思います。その実像は現在では古くからの患者様や所縁の方々の言葉を通して知るのみですが、その信頼感に満ちた言葉からは、連綿と続く歴代の診療所職員の真摯な営みが伝わって来ます。住民の生命と健康を守ることを第一義的に考え、それを脅かすものと徹底的に闘ってきた大井医院(協同診療所)と地域住民の歩んできた道のりを、今僕たちはなぞるように振り返ります。時代は変わっても住民を傷つけ、いたぶる仕組みとその論理は変わりません。問題は闘う主体としての僕たちの側が「変わらずに」でも「今風」に前進出来るかどうかです。更なる発展を期待しています。
前所長 増田 剛
大井協同60周年

大井協同診療所60周年おめでとうございます。60周年という歴史の重さをつくづく感じます。私は現在長野県松本市の中規模病院で働いていますが、今でも外来の待合室で職員と話し合ったカンファレンスや暑くても寒くても出掛けた往診、職員会議、健康祭りなどが思いだされます。また印象深いあの患者さんどうしているかな、その後どうしているかなと次々思い浮かべます。大きい病院から徐々に小さな院所に移ってきた私にとって診療所の目指す1次予防、2次予防(慢性疾患管理)、それに3次予防(通所リハ)とがとても新鮮で頼もしく、特に組合員さんたちの活動には、その大変さに頭が下がり、感動しました。皆さん医療生協に強い信頼を寄せ、また大島先生はじめこの診療所を支えてくれた先生方の話をよくしてくれました。私は診療所のこういった活動だけはいつまでも忘れずに、これからの生活においても一つ一つ仕事を積み重ねていこうと思っています。今後の大井診療所の発展を心から祈念致します。
元所長 前田 実穂子
大井協同診療所(代表)
- 電話受付時間 8:30~17:00
診療時間
午前 | 8:30~ |
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午後 | 14:00~ |
夜間 | 18:00~ |
※木曜日午後・第2土曜日 日曜祝日は休診となります。
受付時間
午前 | 8:15~12:00 |
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午後 | 13:30~16:30 |
夜間 | 17:30~19:30 |
〒356-0050 埼玉県ふじみ野市ふじみ野1-1-15
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大井協同デイケア
- 電話対応時間 8:30~17:00
60周年おめでとうございます。
埼玉民医連の創設の地で、大島先生・中山先生・伊藤先生からの伝統ある診療所を引き継ぎ、95年に赴任し、短期間ではありましたが所長を勤めさせて頂いたことを誇りに思っております。
川田悦子さんを招いての感動的な公演を聞いた健康まつり、ベテラン職員から聞いた昔の大井医院・上福岡分院の思い出、昔からの誼で野菜や鶏卵を届けて励ましてくださった農家の方々のあたたかい支援などの思い出があります。
長い歴史の中で多くの組合員の皆様・職員に支えられて来た大井協同診療所は、家庭医養成という新たな役割を持って、新展開の時期に来ています。
60年の節目を皆様と共に喜びたいと思いますと同時に、今後の医療生協と診療所の更なる発展を祈念致します。
埼玉協同病院 院長 高石 光雄